POV-Rayで3DCGを描く - 応用
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1.レンダリングオプション

メニューアイコンの左部にレンダリングのサイズやアンチエイリアスを指定できるリストボックスがありますが、さらに細かく設定したい場合には、その右にあるテキストボックスにレンダリングオプションを詳述することができます。レンダリングオプションは次のように入力します。

+w640 +h480 +a0.1 ……

“+w”や“+h”のあとに続けて数値を記述します。上の例では、レンダリングする画像の幅を640ピクセル、高さを480ピクセル、アンチエイリアスの精度を0.1(0〜1の値をとり、小さいほど精度が高い)に指定しています。このほかにもいくつかのオプションがあります。



2.アニメーション

POV-Rayではアニメーションを作成できます。ただしaviやmpeg形式ではなく、連番bmpなどの形式で出力されるので、POV-Rayとは別に連番bmpをムービー形式に変換するソフトウェアが必要になります。
アニメーションを出力するにはレンダリングオプションに、

+KFI0 +KFF10

と記述します。“+KFI”ははじめのフレーム番号、“+KFF”は終わりのフレーム番号を示します。上の例では***00.bmp〜***10.bmpが出力されます(***はファイル名)。
レンダリングオプションにアニメーションの設定をすると、変数clockがそれぞれの画像ごとに0〜1まで漸増していきます。例えば、

object{
 Sphere
 texture{
  pigment{Red}
 }
 translate<2,0,0> rotate<0,0,clock*360>
}

としたとき、clockは1枚目の画像では0、2枚目では0.1、3枚目で0.2と増えていき、最後の11枚目で1をとります。それに360を掛けているので、画像番号、clock、実際の角度は次のような値をとります。

画像番号 01234 5678910
clock 0.00.10.20.30.4 0.50.60.70.80.91.0
角度 36°72°108°144° 180°216°252°288°324°360°


作成した画像から、AVI MAKER(http://yamatabi.que.ne.jp/)を使ってアニメーションを作ってみます。

kaiten1.avi

精度が荒いのでカクカクと動いているように見えます。レンダリングオプションの“+KFF10”を“+KFF100”と直して、同じ動作を11フレームから101フレームに作り直します。

kaiten2.avi

滑らかに動くようになります。同じ動作であれば、コマンドに手を加えることなく、レンダリングオプションの変更だけで、動きを荒くしたり滑らかにしたりすることができます。
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